「すいすい」による「F3:一覧照合」のご利用には、無線LAN環境と、CSVファイルを準備していただけることが運用条件となります。
無線LAN環境
一覧照合ではアクセスポイントを持つ無線LAN環境と、そこに参加する1台のWindowsパソコンが必要になります。
パソコンはWifiで無線LANへ接続されている前提ですが、無線LANと同じLANへの参加であれば、有線LANケーブルで接続されていても大丈夫です。パソコン側のIPアドレスはDHCPでも運用可能ですが、IPアドレスが変わるたびに通信設定を行う必要があるので、可能であれば固定IPアドレスをご使用いただくほうが便利です。
AndroidスマホはWifiで同じ無線LANに参加させてください。
Windowsパソコン側には「SUISUI_SERVER」を常駐させる必要があります。この「SUISUI_SERVER」とAndroidスマホ側の「すいすい」で情報をやり取りします。
TCPストリームソケットで通信を行います。Windowsパソコン側のファイヤーウォールで「SUISUI_SERVER(SUISUI_SERVER.exe)」の通信を許可していただく必要があります。
上記のような「すいすい」の運用が可能かどうか、ネットワークの環境や設定については、御社内のネットワーク管理者へご確認ください。
照合用のCSVファイル
「F3:一覧照合」は、ある「お客様が注文された物が全て正しく揃っているか」をチェックするための機能です。
それぞれのチェックの為には受注伝票の代りに、CSVファイルを作成する必要があります。CSVファイルは、お使いいただいているシステムやデータベース上から出力していただいたり、手作業でメモ帳などのアプリで作成していただく必要があります。
ふんわり玉子,20022833,1
麦茶ソーダ,20023884,2
イッポンナポリタン,20021222,3
上記のようなCSVファイルがご準備可能かどうかは、お使いいただいているシステムの説明書で確認していいただくか、システムのメーカーへお問い合わせください。社内システムであれば、御社内のシステム管理者へご確認ください。
運用例
「山田太郎」さんが注文されたものを「2024年12月25日」に出荷する際に、注文された「ふんわり玉子」1個と「麦茶ソーダ」2本と「イッポンナポリタン」3パックが正しく揃っているかをチェックする場合を考えてみます。この内容を一覧照合でチェックするために、以下のようなCSVファイルを準備してください。
ふんわり玉子,20022833,1
麦茶ソーダ,20023884,2
イッポンナポリタン,20021222,3
今回必要な項目としては、「バーコード」と「商品名」と「数量」となります。上記の例では1列目が「商品名」、2列目が「バーコード」、3列目が「数量」です。
ファイル名は拡張子が「.csv」であれば何でも構わないのですが、わかりやすいように、その出荷日とお客様名を使って「2024年12月25日_山田太郎.csv」としました。
このファイルを「SUISUI_SERVER」を待受開始し、設定した「システムフォルダ」内の「Files」フォルダへ置いてください。
「すいすい」アプリ側で、前述したCSVファイルの通りに項目列の設定を行います。「バーコード」が2列目、「商品名」が1列目、「数量」が3列目に設定しました。今回は数量入力なしで、全てのバーコードを読み取る設定としました。
「すいすい」アプリ側で通信設定を行ってください。「設定QR読取」をタップして、Windowsパソコン側の「SUISUI_SERVER」画面に表示されたQRを読み取ります(WindowsパソコンのIPアドレスが変更されない限り、通信設定を毎回行う必要はありません)。
通信設定が完了したら「最新に更新」をタップすると、設置したCSVファイルが見えます。
それでは照合を開始します。「2024年12月25日_山田太郎.csv」をタップしてください。
CSVファイルの内容が表示されます。この状態で商品のバーコードを読み取っていきます。
今回は数量入力なしなので、数量が1加算されて、入力された商品が一覧で見やすい位置に来ます。これを繰り返して、全ての商品を読み取ります。
全ての商品を読み取ると完了音が鳴り、進捗状況バーが緑色になります。[完了]をタップして照合作業を完了しましょう。
Windowsパソコン側に「2024年12月25日_山田太郎. completed_00001」というファイルが作成され、作業が完了したことがわかります。※最後の00001は端末番号です。
作業が完了し、不用になったものは、Windowsパソコン側の「Files」フォルダから消すか、どこかに移動して保管してください。
一覧照合の運用の流れは以上となります。
実際に動作をお試しいただき、御社の運用に合致するかご確認ください。
- 無線LANやネットワークの設定、CSVファイルの作成方法については、ご連絡いただいてもサポートできかねますので、ご了承ください。御社内のそれぞれの管理者の方へご確認ください。
- 一度に複数のCSVファイルを置いて、複数のAndroidスマホでそれぞれを照合することができます。複数のスマホ間で連携した照合はできません。
- 複数のバーコード(商品バーコード+シリアル番号バーコードなど最大4つ)で商品を特定する照合も可能です。
その他、詳細に関しましては、この後の操作説明をご覧ください。
すいすいアプリのメニューから「F3:一覧照合」をタップしてください。
複数の端末で作業を行う場合は、各端末番号が重複しないように基本設定で設定してください。
事前に「PC側連携アプリの設定」を行ってください。
事前に「F3:一覧照合(設定)」を行ってください。
各読取方法の説明については、「読み取りテスト」をご覧ください。
作業ファイル選択
前回PCから取得したファイル一覧があれば表示されます。
(a):設定QR読取
左下の[設定QR読取]画面をタップすると、「設定QR読取」画面(画像中央)が表示されます。ここで「SUISUI_SERVER(PC側連携アプリ)」の画面に表示されたQRコードを読み取ると、PCとの通信設定が変更できます。
(b):最新に更新
通信設定後にタップすると、「SUISUI_SERVER(PC側連携アプリ)」と通信を行い、商品一覧ファイルのファイル一覧を取得して画面に表示します(画像右側)。
(c):ターゲットサークル
QRコードを読み取るには、プレビュー画面真ん中のターゲットサークル(黒丸)をQRコード上に持っていく必要があります。
(d):商品一覧ファイル:付箋
付箋に色により自身の端末でどのような操作を行ったかどうか判断できます。
- 未処理:作業していません。
- 作業中:照合作業中です。
- 完了済:照合作業を完了しました。
- 強制完了済:照合作業を強制完了(数量不一致)しました。
(e):商品一覧ファイル:ファイル名
ファイル名が表示されます。照合作業を開始したいファイル名をタップすると照合作業が開始され、付箋が作業中となります。
(d):商品一覧ファイル:状態
全端末でどのような操作を行ったかどうか記載されます。
- 作業中:作業中の端末の端末番号が表示されます。
- 完了:照合作業を完了した端末の端末番号が表示されます。
- 強制完了:照合作業を強制完了(数量不一致)した端末の端末番号が表示されます。
一覧照合作業
選択した商品一覧ファイル内の商品が一覧表示されます。作業としては下記の(a)~(c)の繰り返し作業となります。
数量オーバーとなる数量を登録しようとした際、「数量オーバーを許可」設定がONの場合は確認後に処理継続できます。OFFの場合は処理継続不可です。
(a):バーコード読取/商品行タップ
商品のバーコードを読み取ります。数量入力方式によって動作が異なります。
- インクリメント:該当する商品の作業済み数を1加算して(c)へ進みます。
- 追加:数量入力画面(b)が「追加数量」入力モードで表示されます。
- 上書き:数量入力画面(b)が「上書き数量」入力モードで表示されます。
商品行をタップします。数量入力方式によって動作が異なります。
「バーコード読取無しでの編集を許可」設定がOFFの場合、商品行タップは行えません。
- インクリメント:数量入力画面(b)が「追加数量」入力モードで表示されます。
- 追加:数量入力画面(b)が「追加数量」入力モードで表示されます。
- 上書き:数量入力画面(b)が「上書き数量」入力モードで表示されます。
Ver1.1.15において、1~4つのバーコードでの照合に対応しました。
「補助バーコード1」~「補助バーコード3」がセットされている商品は、その商品のバーコードが読み取られると、補助バーコード読み取り待ちとなります。続けて必要なだけの補助バーコードを順番に読み取ることにより、商品を照合します。補助バーコードの読み取りを途中で中止する場合は、"キャンセル"をタップしてください。
(b):数量入力画面
数量を入力し、リターンマーク(テンキーの右下角のキー)をタップすると、数量が追加/上書きされ、(c)へ進みます。
(c):表示更新
入力結果が反映されます。入力された商品が画面で確認できる位置に表示されます。
各商品行の左側の数字のうち、下が商品一覧ファイルの商品数で、上が作業済み数です。
背景色によりその商品がどのような状態か判断できます。
- 未処理:作業していません。
- 作業中:商品数>作業済み数
- 作業済:商品数=作業済み数
- 作業済:商品数<作業済み数(※「数量オーバーを許可」設定がONの場合のみ)
続いて、次のバーコード読取/商品行タップが行えます。
保留/破棄/完了
照合作業の終了手続きについて説明します。
(a):保留
作業を中断して、あとで作業を再開する場合はこの[保留]をタップします。端末の戻るボタンをタップした場合でも[保留]扱いとなります。
作業中の商品一覧ファイルの状態を作業中のまま、作業ファイル選択の画面まで戻ります。
(b):破棄
作業内容を破棄する場合は[破棄]をタップします。作業内容がなくなってしまいますので、実行する場合はご注意ください。
作業中の商品一覧ファイルの状態は未処理の状態に戻してから、作業ファイル選択の画面まで戻ります。
作業内容がなくなってしまうため、ダイアログによる処理継続が2回行われます。
(c):完了
作業を完了する場合は[完了]をタップします。作業結果ファイルをPCへ送信します。
作業中の商品一覧ファイルの状態は完了または強制完了の状態になり、作業ファイル選択の画面まで戻ります。
強制完了はイレギュラーな完了となるため、ダイアログによる処理継続が2回行われます。
商品一覧ファイル内の全ての商品が「商品数≦作業済み数」となる場合のみ"完了"となります。それ以外は"強制完了"です。強制完了は「完了してはいないが結果を残したい」という場合に使用していただく想定です。